RX230マイコン+WiFiモジュール ESP-WROOM-02 によるデータ転送 2019.9.19 ESP-WROOM-02-> ESP-WROOM-02Dに変更 /2018.7.5/2018.10.11
弊社のRX230マイコンボードと秋月電子通販さんのESP-WROOM-02D ESP8266EX(SoC、32bit MCU)を搭載したWiFiモジュールをSIO(シリアルアイオー)で接続し、無線でデータ転送を行う実験を行いました。
■取扱説明書、回路図
RX230のSIO TXD1、RXD1をESP-WROOM-02DのRXD、TXDに接続しています。ENイネーブル、RSTリセットもRX230のポートに接続し初期化の時に使用しています。電源は3.3V固定です。ボーレートは115200bpsです。
■RX230プログラム
sample_wifi_1.lzh ダウンロード
プログラムはルネサスエレクトロニクスのCS+ for CC 環境で作られています。ルネサスのエミュレータE1でRX230基板に焼いて動作確認出来ます。
1)初期化
詳細はプログラムをご確認願います。おおまかには
ESP-WROOM-02をENイネーブルにして、リセット、リセット解除の後にStering0から2のコマンドでESP-WROOM-02DをDNSサーバーにしています。
以下は初期化からデータ送出までのRX230とESP-WROOM-02Dのやりとりをモニタしたものです。
①リセットから解除のときはボーレートが115200bpsでない(74880bps)ので、モニタにちゃんと表示されません。
②ESP-WROOM-02側の用意が出来るとreadyと出力されます。(上 青文字 ESP-WROOM-02D → RX230)
③AT+CWMODE=2 初期化が始まっている部分。(下 茶文字 RX230→ESP-WROOM-02D)
④データを出力していますが、ESP-WROOM-02Dがまだどこにも接続されていないのでERRが出ています。
2)メインルーチン
ad0(P40/AN000)端子のアナログ電圧を、A/Dコンバータでデジタルデータ(12ビット)に変換しています。データを10進、ascii変換し、AQM1602液晶に電圧表示しています。
そのデータをRX230のTXD1からESP-WROOM-02Dに転送し、データが電波に乗り送信されています。
■パソコンで受信
WiFiがあるパソコンで受信してみます。WiFi局の種類を表示させ、ESP_xxxxを探します。接続をクリックします。
接続後、「プロパティ」を確認します。IPv4 DNSサーバアドレスが表示されますので、そこにテラタームを接続します。IPv4アドレスとは違うので要注意です!
テラタームの設定を以下にします。TCPポート番号5000はRX230初期化の時にマイコンからESPに設定している値で、それを変えれば、ここも変える必要があります。
OKを押すと
上手く接続されれば上図のようにAD0=xxxxと繰り返し表示されます。表示されない場合、既にESP-WROOM-02Dが他のスマホ等と接続されていないか確認してください。
■スマホで受信
アンドロイドスマホで受信するのも要領はパソコンと同じです。
①ESPとスマホをWiFi接続する
②IPv4 DNSサーバーアドレスを確認する
③ターミナルソフトに②で確認した値を設定、動作させる
です。順に説明します。
まず、上記を行うためにTCP Telnet Terminal 、 Wifi Analyzer という2つのソフトをGoogle PLayストアより無償ダウンロードしました。
①ESPとスマホをWiFi接続する
接続後、IPアドレスが決定しますが、Wifi Analyzerで確認しました。但し、接続先に見えるIPアドレス192.168.4.3は目的のIPアドレスではありません!
接続先のESPを指でクリックすると詳細が表示されます。ターミナルで使うIPアドレスはサーバIP192.168.4.1になります。
なお、余談ですがWifi Analyzerを使うとそれぞれwifi局が色分けされて、名称、電界強度が見れてESPが動作しているかどうかもわかります。
TCP Telenet TerminalにIPアドレス、Noを入れて、テラタームのように表示することが出来ました。
なお、このソフトはテラタームのように受信だけでなく、送信も出来ます。また表示データをファイルセーブ出来るので、後から解析出来ますね。
電波の到達距離ですが、弊社の環境では鉄筋コンクリートの3Fからその上の屋上、3Fから1Fの道路等、問題なく接続出来ていました。障害物が何もなければ100m程度は余裕なのかも知れません。
■今後
以上がマイコンRX230とESP-WROOM-02Dを接続し、マイコン側から送信するADデータをパソコン、スマホで見るまでの実験です。
今後の発展としてはI/Oを増強してスマホからリレーをON/OFFさせるとか、マイコン側の異常検出をスマホ側でアラームを鳴らすとか、様々な応用が考えられると思いますが、商品化を含めて弊社では未定です。
RX230+WiFiモジュール完成品販売開始しました。 通販サイト 2018.10.11
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