VL53L0X 8ch 評価ボード            2017.9.11

■概要

2mまで測定できるレーザー距離計VL53L0Xを8台、RL78_107マイコンにI2Cで接続し、測定した結果をUSBで出力する評価ボードを製作しました。VL53L0X基板は株式会社ストロベリー・リナックス社の基板を使用。

VL53L0Xの使い方、複数の使い方、マイコン RL78用サンプル プログラム(I2Cプログラム、複数台制御)の書き方等、参考になると思います。 

■接続

接続はUSBミニケーブルとセンサケーブル50cmまたは1mを下図のように接続します。電源はUSBケーブルから供給を受けます。電源SWはありません。

■ 回路図


VL53L0X評価ボード 8ch回路図

CPUボードは弊社のRL78_107M基板をUSBから取った5Vで使用しています。

■ソフトウエア

ルネサス純正 CS+forCC 環境で作成されています。

ダウンロード

■CS+ 設定の仕方 ハードウエア設計の重要点

VL53L0Xを使いこなす上でのハードウエア要点は、推奨動作電圧が2.8Vであるということです。株式会社ストロベリー・リナックスさんから出ているモジュールは電圧変換IC実装済みで、一般的な3.3V~5Vのマイコンポートでインターフェイスが取れるようになっていますが、それはI2Cラインの話であり、SHDN(チップ選択Hで使用、Lで不使用)やGPIO1線は2.8V、47KΩでプルアップされているとのこと。この線を一般的な3.3V~5Vのポートに接続して使うことは出来ません。

そこで、RL78_107が持つオープンドレイン機能を使います。P10,11,12をVL53L0Xの基板選択に使用します。

出力に設定し、N-chにチェックを入れるとオープンドレイン出力となり、自ら電圧を出力することは無くなりますので、2.8Vと問題なくインターフェイス出来ます。
P202~P206も同様のオープンドレインで使用して、8つのVL53L0Xセンサをセレクトしています。

なお、プルアップ抵抗の47KΩが配線の距離を伸ばすときに問題になります。センサ配線の距離を伸ばしたいときは回路図R12のように抵抗を並列に挿入し、インピーダンスを下げて下さい。

なお、CS+ではポート以外のペリフェラル(タイマ、A/D、SIO等)の初期設定もプログラムで書く必要はありません。マウスでポチポチセレクトし、「コード生成」で自動的に生成してくれます。プログラム作成が物凄く楽になりました。

■CS+ 画面

プログラムをCS+forCC上で走らせると8chのデータの変化がウオッチ1窓で確認できます。dist_1からdist_8までがVL53L0Xの距離データです。


ウオッチ1窓のtx_bufferの内容がUSBで出力され、ターミナルプログラム(例ではテラターム)で数値を確認できます。HEW、E8aの時代に比べると格段にデバックもしやすくなりました。




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